826askaさんのYouTube動画を見ていまして、その流れで電子オルガンについて書いてみようと思いました。
こちらが今見ている動画です↓
ここで使われている楽器が電子オルガンです。
エレクトーンと何が違うの?と思われた方。正解です。電子オルガンという楽器は複数のメーカーから出ていて、エレクトーンはヤマハの製品の名称です。
とはいえ、現在使われている電子オルガンの大半はヤマハのエレクトーンだと思いますので、電子オルガン=エレクトーンと思っていただいても、さして支障はないでしょう。
演奏を見て一目で分かるのが、色々な音が鳴っているということではないでしょうか。
楽器というのは普通、一種類の音色しか出せません。ピアノならピアノの音、ヴァイオリンならヴァイオリンの音、ギターならギターの音が出ます。電子ピアノだとボタンで音色が切り替えられるものがありますが、同時に複数の楽器の音は出ませんよね。
電子オルガンの場合、一人の演奏者が同時に、複数の音色を出すことができるのが最大の特徴です。
鍵盤が2段になっていますが、上の鍵盤ではヴァイオリンの音、下の鍵盤ではトランペットの音を出すというようなことができます。
それに足の鍵盤もあるので、「3種類までの音が同時にだせるのか」と思うところですが、聞こえてくる音はもっとたくさんあるように感じますよね。
ここがまた電子オルガンのすごいところで、1つの鍵盤を弾いただけで複数の楽器の音を出すように設定することもできます。
なので、鍵盤は3段ですが、4種類以上の楽器の音を同時に出すことができるのです。
他の楽器では絶対に味わえないような、一人でオーケストラの演奏をしてしまうようなことができてしまうのですね。
とはいえ、曲は長いですから、上の鍵盤を弾くとき、最初の部分ではヴァイオリンとフルート、でも途中はオーボエの音にして、最後はヴァイオリンもフルートもオーボエも鳴らしたい。このようなことは普通に起こり得ます。
そこで、演奏の途中で音を切り替える作業が必要となります。
この切り替えは、鍵盤手前のボタンを押すことでもできるのですが、足元にあるペダルのうち、右側のペダルを横に押すことでも行えます。
言葉では分かりにくいと思うので、詳しくはヤマハのページをご覧ください↓
エレクトーンの弾き方:便利なレジストレーションメニュー – 楽器解体全書 – ヤマハ株式会社
私がこれまで見た電子オルガン奏者の方の演奏では、演奏中の音の切り替えは、ほぼほぼ足のペダルで切り替えを行っていたような気がします(手は忙しいですから、なかなか演奏中にボタンを押す余裕はないですよね)。
電子オルガンでは色々な楽器の音を同時に出せるということを書いてきたのですが、もう一つの強みとして、音を伸ばしたままクレシェンド(大きくする)できるというのがあります。
電子オルガンと同じように鍵盤を持つ楽器、ピアノをイメージしていただきたいのですが、音を弾いたら、後は小さくなっていくだけですよね。
ギターも同じで、一度弦をはじいたら、やはり音は小さくなっていくのみです。
一方、ヴァイオリンやフルートは、音を出してからその音を大きく変化させたり、小さく変化させたりと音量変化を自在につけることができます。
電子オルガンは鍵盤楽器でありながら、出した音の音量を変化させることができるという点でピアノと大きく異なります。
さらに、現在普及しているエレクトーンの機種では、鍵盤を横方向に動かすことでビブラート(ヴァイオリンや歌などで使われる、伸ばした音の音程を微妙に変えて揺らす技法)まで表現できるそうです。
とにかく表現の幅が広く、なんでもできてしまう楽器が電子オルガンなのですね。
テレビでも出てくることがあるので、これまで気にしたことのなかった方は、ぜひ、今後歌番組を見る時などに注目してみてください。