最近読んだ柚月裕子さんの小説が面白くておすすめだったのでご紹介します。
本の名前は『ウツボカズラの甘い息』です。
読書をしていて「ぞくっとする」体験をしたのは、本当に久しぶりだったと思います。危うく車に轢かれそうになったとか、恐い人に絡まれそうになったとか、そういうときに感じるのと同じような、胸を掴まれるような感覚がありました。
大まかな内容としては、ある殺人事件をめぐる話です。
一人の女性の話と、事件を調査する警察官の話が交互に出てきます。
一方は事件に至るまでの話であり、もう一方は事件が起こった経緯を逆にたどっていく話です。
二つの話が交錯するとき、大きく展開していくのですが、その内容は私が全く想像していないものでした。
この本の初版は2015年なのですが、出てくる犯罪が2022年現在もありそうで、今の方がむしろ巻き込まれる人が多いのではないかというジャンルのものでした。そういう意味でも興味を惹かれる作品でした。
読み始めると一気に読み切ってしまいたくなると思います。そして、すべてを読み切ってから振り返ると、巧みに伏線がしこまれていたことに気がつきました。
Kindle版も出ています↓